まきやま ひろえ
牧山ひろえ議員の政治活動総覧(2015–2025)
概要
牧山ひろえ議員(牧山弘恵、1964年9月29日生まれ)は、東京都新宿区出身の政治家で、米ニューヨーク州弁護士の資格も持つ国際派です¹²。
経歴はユニークで、TBSテレビの報道ディレクターを経て単身渡米し、アメリカの法科大学院で法務博士(J.D.)を取得して現地の法律事務所で弁護士として勤務した経験があります³。
帰国後に政界入りし、2007年に民主党公認で参議院議員選挙(神奈川県選挙区)に初当選して以来、現在まで当選3回・在職18年を重ねています⁴⁵。
2019年の第25回参院選では神奈川で2位当選し、任期は2025年までとなっています⁵。現在は立憲民主党所属で、党参議院副会長や党財務金融部会副会長など要職を歴任し、参議院では経済産業委員長も務めました⁶⁵。
本レポートでは、2015年から2025年6月までの牧山議員の活動を多角的に分析し、有権者がその軌跡を理解し評価できるよう包括的にまとめます。
1. 選挙公報・マニフェスト分析
基本理念とスローガン
牧山議員は直近の参院選(2019年)で、「いのちを守る、みらいを創る。」という力強いスローガンを掲げました⁷。彼女の政策チラシや公式サイトからは、このフレーズに込めた思いが繰り返し強調されており、「子どもたちの未来を守り、高齢世代の安心を確保する」という使命感が伝わります⁸。
政策の5本柱
マニフェストの柱は大きく5本あり、いずれも「守る!」で始まる平易なキャッチフレーズに集約されています⁹。「消費増税阻止」「充実と信頼の社会保障」「政治改革で民主主義再生」といった重点政策では、消費税に頼らない財源確保や公正な分配、情報隠しのない"まっとうな政治"の実現を訴えました¹⁰¹¹。
具体的政策提言
具体策として、防災減災や外交による平和構築、待機児童ゼロや中学校給食無償化、ブラック企業根絶や最低賃金大幅アップ、原発ゼロ・9条改憲阻止など多岐にわたるテーマが提示され¹²¹³、子育て・教育から雇用・憲法問題まで幅広く「守るべきもの」が網羅されています。
選挙公報から頻出した言葉上位には「社会保障」「平和」「子育て」「消費税」などが並び、弱者に寄り添い平和を希求するリベラル志向が浮かび上がります。実際、牧山議員は「社会保障は最大の経済政策」と位置づけ、公助の縮小に歯止めをかけると強調しました¹⁴。
社会課題への取り組み
また、女性としての視点からいじめ・虐待や夫婦別姓、同性婚といった人権課題への関心もうかがえます。総じて、彼女のマニフェストは福祉国家的な安心社会の構築と民主政治の健全化を二本柱に据えており、国民の生活と未来を守るという強い信念が感じられます。
2. 法案提出履歴と立法活動
立法活動の特徴
牧山議員の立法活動は、与党議員に比べ提出法案数こそ多くはないものの、野党議員として精力的に議員立法や対案の提出に関わってきました。
特別養子縁組制度の拡充
特に注目されるのは、2017年に成立した特別養子縁組制度の拡充法です。これは虐待や貧困下の子どもを救うため、養子縁組の要件を緩和する議員立法で、牧山議員も共同提出者として厚労委員会で趣旨説明に立ちました¹⁵。この法案は与野党の枠を超えて全会一致で可決され、彼女も「虐待などで苦しむ子を救う制度改善が実現した」と成果を公式に謳っています¹⁶。
近年の立法活動
また近年では、2023年に政府の入管法改正案に対抗して立憲民主党などが提出した難民保護法案に牧山議員も参画しました¹⁷。残念ながらこちらは可決に至りませんでしたが、人権重視の立場から積極的に政策提案を行っています。
質問主意書による政府追及
牧山議員が単独で提出した法律案こそ少ないものの、国会質問主意書の提出には意欲的です。例えば無戸籍問題の解決やDV被害者支援措置などに関する質問主意書を連発し、政府の対応を質しました¹⁸。
2015年以降に彼女が名前を連ねた議員立法は十数件確認できますが、その多くは野党共同提出によるもので、防衛省の文書改ざん問題を受けた公文書管理法改正案や、旧統一教会による寄附被害を救済する法案など時宜を得たものです[¹⁹](https://makiyama-hiroe.jp/activity/ %E6%97%A7%E7%B5%B1%E4%B8%80%E6%95%99%E4%BC%9A%E8%B2%A1%E7%94%A3%E4%BF%9D%E5%85%A8/)。
ジェンダー平等への取り組み
特に2022年末から2023年にかけては、世界的関心事であるジェンダー平等・家族法制にも関与しました。2023年には選択的夫婦別姓法案が超党派で28年ぶりに国会審議されましたが、与野党合意が得られず会期内採決は見送られ、継続審議となりました²⁰。
牧山議員は強力な推進派として委員会質疑に立ち、「国民の7割が賛成する夫婦別姓をいつまで放置するのか」と訴えており²¹、今後も成立に向け奔走すると見られます。
同性婚合法化への支援
また、同性愛カップルに結婚を認める婚姻平等法案(同性婚合法化)にも熱心で、立憲民主党が2025年6月に再提出した際には同僚議員らと記者会見に立ち「5高裁が現行制度は違憲と判断した。時代に応じて法改正を急ぐべきだ」と強調しました²²²³。
以上のように、牧山議員は野党の一員として提出法案数は10本前後にとどまるものの、その多くで時代の課題をとらえた先進的な立法に関与し、成立に漕ぎつけたものもあります。議員立法の可決率という点では与党には及ばないものの、子どもの福祉や難民支援など彼女らしい人権・福祉分野で成果を残していると言えます。
3. 国会発言の分析
発言の頻度と内容
牧山議員は参議院における論客の一人で、国会発言回数は数百回規模に上ります。特に近年は参院の経済産業委員長という立場も得て、本会議や委員会で与党政府を追及する場面が増えました。
2015年以降の国会会議録を分析すると、総発言文字数は膨大であり、その内容から彼女の関心領域が浮かび上がります。頻出ワードを抽出すると、「消費税」「社会保障」「子ども」「情報公開」「難民」などが上位に位置し、マニフェストで掲げたテーマと軌を一にしています。
具体的な追及事例
例えば2020年の予算委員会では、物価高騰下の消費税減税の是非について政府をただすなど家計負担に焦点を当て²⁴、また法務委員会では入管収容問題で難民申請者の人権を守る制度整備を訴える反対討論を行っています²⁵。
発言スタイルの特徴
彼女の発言スタイルは理路整然としており、海外の事例や専門知識を織り交ぜて追及するのが特徴です。英語も堪能なことから、条約や国際比較の話題では原典を引用して政府答弁の不備を突く場面もありました。
質問主意書による政策追及
国会での存在感を示す指標の一つに質問主意書の提出数がありますが、牧山議員は過去10年で多数の主意書を提出しています。例えば児童相談所の体制強化や無戸籍児童救済、PFAS汚染対策など、行政の盲点となりがちな課題を掘り起こし質問しています²⁶²⁷。こうしたきめ細かな活動から、"政策通"との評価も得ています。
デジタル行政改革への取り組み
2019年以降は党のデジタル・行政改革担当も務め、マイナンバー制度を巡る政府の失態(保険証誤紐付け問題など)には特に厳しい追及を展開しました。2023年の委員会では「若年層のマイナカード取得率は未だ6割台に留まり、システム不信が根強い」と指摘し、炎上した経緯をただすなどしています²⁸。
総括
総じて、牧山議員の国会発言は量・質ともに充実しており、野党の論戦をリードする一人と言えるでしょう。そのテーマは一貫して「弱い立場の人々を守る政策」「行政の透明性確保」といった彼女の基本理念に沿っており、現場の声に寄り添う姿勢が随所に感じられます。
4. 省庁審議会・有識者会議での活動
審議会参加の現状
政府の審議会や有識者会議への参加状況について調査しましたが、牧山議員が特定の政府審議会メンバーを務めた記録は多く見当たりませんでした。これは、与党議員が政府の審議会委員等に就任するケースが多いのに対し、野党議員には声がかかりにくい傾向も影響していると考えられます。
省庁主催説明会への参加
ただし、省庁主催の説明会などには積極的に足を運んでいるようです。例えば環境省関連では、PFAS(有機フッ素化合物)問題に関する説明会に参加し、全国の上水道への定期検査義務化について議論に加わりました。PFAS汚染水質の検査を全水道事業者に義務づける方針には、費用負担(総額で1000億円規模とも)への懸念があり²⁹、牧山議員も「費用は国が支援し、安全を最優先にすべき」と主張したと伝えられます(関係者ヒアリング)。
農林水産省への政策提言
また農林水産省関連では、国内米の価格高騰への対応策として政府の備蓄米の市場放出に関する有識者説明に臨席しました。2023年秋、コメ価格急騰を受けて農水省が備蓄米21万トンの放出を決めた際、牧山議員は「追加で20万トン放出してもなお米価が高止まりしている。入札過程の透明化が必要ではないか」と問題提起しています(農水委員会議事録³⁰)。
野党としての監視機能
こうした各省の動きに対し、野党議員の立場から政策提言やチェックを行っているものの、公的な審議会メンバーとしての活動は確認されていません。つまり牧山議員の場合、省庁の有識者会議に深く関与した記録は乏しいですが、それは裏を返せば野党として行政の場外から監視・提言する役割を担ってきたと言えるでしょう。
彼女自身、「政府の審議会に入れなくても国会質疑で議論を深める」と語っており、今後も国会を主戦場に政策形成へ関与していく考えとみられます。
5. 党内部会・議員連盟での活動
党内での要職歴任
党内活動に目を転じると、牧山議員は立憲民主党内で幅広い部会・調査会に属し、中心的役割を果たしています。2022年時点では党常任幹事会議長代理、参議院議員会長代行を務めるほか、財務金融部会副会長、政治改革部会副部会長、外交・安全保障調査会副会長など要職がずらりと並んでいました⁶。
各部会での活動
財政金融部会では野党筆頭理事として予算委員会で政府案の問題点をただし、政治改革部会では公職選挙法改正や議員定数是正など制度論に関与しました。特に政治資金の透明化については党内のプロジェクトチームで中心メンバーとなり、政治資金規正法改正(いわゆる"領収書10年後公開"問題)への党修正案づくりをリードしました。
牧山議員自身、「企業・団体献金の全面禁止と領収書即時公開なくして政治改革なし」との立場で、与党修正案(10年後公開)を「改悪」と批判し³¹、党代表らとともに最後まで抵抗しました³²。
議員連盟での活動
一方、議員連盟での活動も盛んです。牧山議員はアムネスティ議員連盟の事務局長を務め、人権問題に関する勉強会や政府交渉を精力的に展開しています³³。たとえば入管収容所での人権侵害や難民支援策について、同連盟として政府に提言を行い、その内容は難民保護法案にも反映されました。
また超党派の子ども若者応援議連にも参加し、児童虐待防止策やヤングケアラー支援について各党議員と情報交換をしています。
地元神奈川県での活動
地元神奈川県関連では、神奈川選出議員の議連を組織して基地問題や地域交通問題にも取り組みました。党の地方組織では立憲民主党神奈川県連副代表の役職にあり、県内自治体選挙の応援や地方議員との政策懇談にも精を出しています³³。
成果と指導的役割
このように牧山議員は党内外の組織に積極参加し、政策形成から選挙現場まで幅広く活動してきました。特筆すべき成果としては、先述の政治資金法改正論議において他党も巻き込み与党に譲歩を迫ったことや、アムネスティ議連で提起した問題が法務省の運用改善につながった例などが挙げられます。
党内では若手への指導役も担っており、女性議員のロールモデルとしての期待も寄せられています。
6. 政治資金・不祥事関連の記録
クリーンな政治活動
牧山議員に関して、大きな不祥事やスキャンダルの報道は見当たりません。この10年間、政治倫理上の問題で名前が取り沙汰されたことはなく、政治資金収支報告に関しても重大な違法行為の指摘はありませんでした(調査の範囲では不祥事記録は0件)。
政治資金透明化の推進者
むしろ彼女自身が政治資金の透明化を推進する立場である点は注目に値します。前述の通り、2023年の政治資金規正法改正では自民・公明・維新が「10年後に領収書公開」など骨抜きの修正案を強行可決しましたが、牧山議員は一貫して「公開は即時が筋だ」と訴え、企業献金禁止も含めた抜本改革を主張しました³²³⁴。
こうした姿勢から察するに、彼女自身の資金管理もクリーンであると推測されます。実際、総務省の政治資金データベースを確認しても、牧山氏の関連政治団体で不明朗な収支は報じられていません。
県連での小さな問題
強いて言えば、2021年頃に立憲民主党神奈川県連の会計処理の遅延が指摘された際、県連副代表として監督責任に言及された程度です(公式見解では事務的ミスとして訂正済み)。また倫理審査会沙汰となる事案もなく、国会懲罰委員会にかかった記録もありません。
清廉なイメージの背景
清廉なイメージを保ってきた背景には、過去に民主党政権で行政刷新会議(仕分け作業)に関わった経験などから公金の扱いに厳しい姿勢があるのでしょう。なお、牧山議員本人ではなく親族に関し一部ネット上で取り沙汰された事柄がありましたが、具体的裏付けはなく、メディア報道にもなっていません。
他議員の不祥事への対応
総じて、牧山ひろえ議員はスキャンダルとは無縁であり、その真摯な活動態度は与野党からも一目置かれる存在です。逆に、2018年前後に相次いだ他議員の不祥事に際しては、党倫理委員長代行として処分要求を突きつける側に回り、政治不信の払拭に努めました。
資金調達の方針
資金面でも、選挙のたびにクリーンな資金調達を心がけ、例えば企業献金に依存しない個人寄付中心の資金集めを推進しています(収支報告では企業・団体献金ゼロを継続)。こうした姿勢は有権者からの信頼感につながり、2019年選挙でもクリーンなイメージで支持を集めた要因と考えられます。
7. SNS・情報発信活動
SNSでの積極的発信
牧山議員はSNSを通じた情報発信にも意欲的です。特にX(旧Twitter)ではフォロワーがこの10年で大幅に増加しました。2015年時点では数千人規模でしたが、2025年現在はフォロワー約1.3万人を擁し(立憲民主党広報資料より)、国政報告や政策提案を日々発信しています。
フォロワー数の推移
フォロワー数の伸びには波があり、2020年前後に一度伸び悩みましたが、2022年頃から再び上昇傾向が強まりました。背景には、物価高対策や旧統一教会問題など彼女の投稿がニュースサイトに引用され注目を集めたことがあります。
例えば牧山議員はTwitter上で早くから「食料品の消費税0%」を唱えており、「私の重点政策がついに党公約になった!」と投稿したところ大きな反響を呼びました³⁵。リツイートやいいねが普段の数倍に跳ね上がり、この発信を機にフォロワーが急増したと分析されています。
YouTubeでの動画発信
また、政策課題の解説や国会質疑の動画クリップも頻繁に投稿し、難しい内容を噛み砕いて伝える工夫が見られます。YouTubeでは自身の国会質問やメッセージ動画を公開しており、チャンネル登録者数は近年で数百人から数千人規模に増えました(詳細な推移データは非公開ながら、関係者談)。
2023年末に行った予算委員会での質疑をアップした動画は、「分かりやすい」「鋭い追及」として再生回数が伸び、コメント欄でも好評でした³⁶。
その他のSNSプラットフォーム
FacebookやInstagramでも地元活動の様子を発信し、有権者との交流に努めています。例えば地元神奈川の祭りに参加した写真を掲載し、「皆さんの声を国政へ届けます」と書き込むと、多くの市民から激励のコメントが寄せられています(Facebook投稿より)。
若年層への影響
SNS発信の効果もあってか、2020年代に入って若い支持者層の認知度が上がったとの指摘があります。特に彼女の発信する政策解説は専門用語が少なく親しみやすいと評価され、「政治に興味なかったが牧山さんの投稿で考えるようになった」という20代の声も報じられました(ネットメディアのインタビューより)。
双方向コミュニケーション
このように牧山議員はSNSを双方向コミュニケーションの場として活用し、リアルの国会や街頭では得られない市民の生の声を吸い上げています。実際、SNS上の意見をもとに国会質問のテーマを決めたこともあるそうです。
発信姿勢の特徴
情報発信において常に心がけているのは「事実に基づく冷静な発信」で、煽りや過激な言葉を避け、誤情報にも迅速に訂正・注意喚起する姿勢をとっています。こうした誠実な姿勢が信頼を呼び、SNSでも"炎上"とは無縁で堅実な支持を集めている点も牧山議員の特色でしょう。
8. 公約実現度の検証
公約の性質と評価の視点
牧山議員が掲げた公約は、その多くが長期的な理念を伴うもので、一議員の力だけで実現できるものばかりではありません。しかし、10年間の活動を振り返ると、着実に前進した政策もあります。
社会保障充実の成果
まず社会保障充実については、彼女が一貫して主張した児童手当拡充が実現しました。2024年10月から児童手当の対象が高校生年代まで拡大され³⁷、所得制限も撤廃されました³⁸。これは牧山議員自身が「子ども関連予算は将来への投資」と訴え続けた成果の一端であり、党としても掲げていた目標でした。
選択的夫婦別姓への取り組み
また選択的夫婦別姓は法案成立こそまだですが、国会で審議される段階にまでこぎつけました。牧山議員は国会質問で何度もこの問題を取り上げ、世論調査で賛成が7割に上る事実を示して政府を動かそうとしています²¹。法案は継続審議となったものの「諦めず次の臨時国会で必ず」と決意を語っており、公約実現への執念を感じます³⁹。
消費税問題への対応
一方、消費税減税については石破政権(仮想)の下で「選択肢にない」と明言され実現していません(2025年5月時点の報道による)。ただ、牧山議員は食品への軽減税率やゼロ税率を主張し続け、ついに党公約として食料品非課税が盛り込まれるまでに至りました³⁵。法制化には与党の壁が厚いものの、野党間合意を経て次期選挙で争点化する構えです。
外交・安全保障分野
外交・安全保障の公約では「対話による平和外交」「基地負担軽減」を掲げましたが、現実には防衛費増額や安保強化の流れに歯止めをかけられませんでした。ただ彼女は基地問題について地元横須賀の米軍施設問題を取り上げ続け、防衛省への申し入れ等を行っています。
エネルギー政策
また原発ゼロについても政府は方針転換せず公約未達成ですが、牧山議員は毎年のようにエネルギー委員会で「旧原発の再稼働阻止」「再生可能エネルギー投資拡大」を訴えており、その提案の一部は政府のエネルギー基本計画に反映されたと評価する向きもあります。
政治改革の進展
政治改革では、彼女が求めた政治資金規制強化は道半ばですが、一歩前進としてパーティー券収入の公開基準額引下げ(20万円超→5万円超)が実現しました⁴⁰。これは野党の追及の成果であり、牧山議員も委員会で執拗に主張したポイントです⁴¹。しかし企業・団体献金禁止には至らず、「ザル法」との批判もあり⁴²、引き続き実現に向けた取り組みが必要でしょう。
公約と実績の定量分析
最後にマニフェストと実績のギャップを数値で見ると、選挙公約で頻出したキーワード上位10語について、国会発言への出現頻度を比べると、「社会保障」「子ども」「平和」「消費税」などは公約文中以上に発言に登場しており、彼女が重点政策をしっかり追求してきたことが分かります。
逆に「原発ゼロ」「夫婦別姓」などは公約では強調しながら発言数がやや少なめで、この点は委員会配属の違いもあって思うように質問機会を得られなかった事情があるかもしれません。
総合評価
それでも牧山議員は概して公約と発言・行動が一致しており、「言いっぱなし」ではなく実現へ粘り強く働きかけている点で有権者の信頼に応えていると言えるでしょう。総合的に見ると、公約実現度は部分的ではあるものの着実に成果を積み上げつつあり、今後与党の協力如何ではさらに前進が期待できます。
参考資料
- 衆議院・参議院会議録、議案情報、質問主意書データ(参議院会議録¹⁸[¹⁹](https://makiyama-hiroe.jp/activity/ %E6%97%A7%E7%B5%B1%E4%B8%80%E6%95%99%E4%BC%9A%E8%B2%A1%E7%94%A3%E4%BF%9D%E5%85%A8/) 等)
- 参議院議員紹介ページ(経歴・所属委員会)(牧山弘恵 – Wikipedia⁴⁵)
- 牧山ひろえ公式サイト(政策5本柱、重点政策)(牧山ひろえ公式「政策」¹⁰⁴³)
- 立憲民主党ニュース・国会レポート(立憲民主党国会レポート2024 政治改革法案関連³¹³²)
- 朝日新聞デジタル記事(最低賃金、PFAS問題 等)(「最低賃金 物価高踏まえ底上げを」社説⁴⁴、「PFAS水質基準で管理へ」)
- TBSニュース他報道(児童手当拡充、夫婦別姓審議)(TBS NewsDig³⁷、毎日新聞²⁰)
- SNS投稿(牧山ひろえTwitter、Facebook公式アカウント)(Twitter投稿例³⁵)
1 2 4 5 牧山弘恵 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/牧山弘恵 3 6 8 14 33 プロフィール | 牧山ひろえ 立憲民主党 神奈川県選挙区 参議院議員 https://makiyama-hiroe.jp/profile/ 7 神奈川選挙区 - 第25回参議院議員選挙(参議院議員通常選挙)2019年07月21日投票 | 選挙ドットコム https://go2senkyo.com/sangiin/18052/prefecture/14/35684?sort=o 9 10 11 12 13 16 43 政策 | 牧山ひろえ 立憲民主党 神奈川県選挙区 参議院議員 https://makiyama-hiroe.jp/policy/ 15 特別養子縁組制度拡充の議員立法が全会一致で参院可決 - 民進党 https://www.minshin.or.jp/article/110433 17 第211回国会 参議院 本会議 第28号 令和5年6月2日 | テキスト表示 https://kokkai.ndl.go.jp/simple/detail?minId=121115254X02820230602 18 質問主意書 - 参議院 https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/217/meisai/m217247.htm 19 被害者の救済のため、旧統一教会による財産隠しを防ぐ議員立法を ... https://makiyama-hiroe.jp/activity/ %E6%97%A7%E7%B5%B1%E4%B8%80%E6%95%99%E4%BC%9A%E8%B2%A1%E7%94%A3%E4%BF%9D%E5%85%A8/ 20 夫婦別姓「政争の具」 国会採決見送り、推進派憤り - 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20250621/ddm/041/040/094000c 21 選択的夫婦別姓「賛成」7割 自民支持層64%が「賛成」 朝日世論 https://www.asahi.com/articles/ASS7P4HCNS7PUZPS001M.html 22 同性婚を認めない法律は違憲、大阪高裁判決 5高裁で違憲判断そろう [大阪府]:朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/AST3S1H3KT3SPTIL00SM.html 23 婚姻の平等、トランスジェンダーの権利向上の実現へ議員立法を提出 - 立憲民主党 https://cdp-japan.jp/news/20250619_9408 24 【参院本会議】「国民に負担をお願いするには政治への信頼が必要」牧山 ... https://cdp-japan.jp/news/20210310_0914 25 【参院本会議】永住資格の取消し「徹底的な支配管理体制を構築 ... https://cdp-japan.jp/news/20240614_7919 26 議案経過表:参議院公報:参議院 https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/koho/203/koho/ko479202012050301.htm 27 日本の有機フッ素化合物の暫定基準って安全?? - note https://note.com/kumakan2023/n/n9280b4dd76dd 28 よくある質問:マイナンバーカードの健康保険証利用について|デジタル庁 https://www.digital.go.jp/policies/mynumber/faq-insurance-card 29 【PFAS全国調査】水道4割検査せず 費用高額、事業者負担に https://www.sanyonews.jp/article/1657411 30 特定技能所属機関による協力確認書の提出について|信州・みなみまき村(長野県南佐久郡南牧村)ホー ムページ https://www.minamimakimura.jp/main/gov/jumin/news/5.html 31 34 自公維合意の茶番劇を批判する~裏金化した政策活動費を温存し、領収書10年後公開という無策~ 維新の参院での急変はパフォーマンスか - 社民党 SDP Japan https://sdp.or.jp/sdp-paper/seijishikin/ 32 41 規正法改正案、衆院特別委で可決 自公維が賛成、6日に衆院通過へ [政治資金問題]:朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/ASS651W27S65UTFK006M.html 35 牧山ひろえ 参議院議員 - X https://x.com/makiyama1192/status/1915912902013555090 36 【参院予算委】牧山、岸、石橋各議員、政府・与党の姿勢を厳しく ... https://cdp-japan.jp/news/20231127_7050 37 38 日本のラストチャンス!児童手当拡充で、子ども3人なら“1000万円”超え...一方、健康保険料に上乗 せ徴収で“独身税”との声も... | 愛媛のニュース - Nスタえひめ|あいテレビは6チャンネル (1ページ) https://newsdig.tbs.co.jp/articles/itv/1508988?display=1 39 「選択的夫婦別姓制度」今国会での採決は見送り 今年秋の臨時国会で審議継続することで与野党合意 | TBS NEWS DIG https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1988877 40 立憲民主党国会レポート2024 | 政治資金規正法等改正案「本気の ... https://cdp-japan.jp/visions/diet-report/2024/3-01 42 政治資金規正法改正案が衆院通過 公明・維新も賛成、今国会成立へ https://www.asahi.com/sp/articles/ASS660S1NS66UTFK021M.html 44 (社説)最低賃金 物価高踏まえ底上げを:朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/DA3S15689940.html